ふじがねロゴ

冒険 & カヌーAdventure & Canoe

15 グラスファイバー塗装に挑戦

完成に近づきつつある4艇のカヌーを前にしてだんだん欲が出てきた。 ここまできたら、近くの川で遊ぶだけではもったいない。 初めは冗談半分で言った「富士5湖全湖横断」だったが本当に挑戦したい。 そのためには、船体をもっと丈夫にする必要がある。防水のペンキ塗料だけでは、 岩や岸壁に衝突したときの衝撃にはとうてい耐えられないだろう。 私がそう言うと、さっそく島崎さんが、インターネットでグラスファイバー塗装の方法を調べてきた。 写真付きの説明を読むと、素人にもなんとかできそうな気がしてきた。 そこでさっそく4艇分のグラスクロス(ガラス繊維をレースのカーテン状にしたもの)と塗装材料のFRPを購入した。 まず船体をひっくり返して船全体をガラスクロスでていねいに覆った。 その上から、FRP塗料をたっぷり含ませた専用のローラーで塗っていった。 1時間ほどたつと、船体はすっかり固まり、厚さ4ミリのベニヤ板が、金づちでたたいてもびくともしないほど丈夫になった。 この作業は危険な薬剤を使うので生徒は参加させずに教職員だけで行った。 この作業には、女性事務主事をはじめ、時間の合間をみて沢山の教職員が積極的に参加してくれた。 そうこうしているうちに夏休みが終わってもまだ4艇のカヌーは完成できなかった。 2学期が始まったある晴れた日、ようやく完成に近づきつつあるカヌーに、ペンキ塗りをすることにした。 色とりどりのペンキ缶を沢山用意して、昼の放送で生徒たちに参加を呼びかけると、多数の生徒が集まった。 ちょうど会議を開いていたPTAの役員のお母さんたちも加わって、わきあいあいと作業は進んだ。 こうしてカラフルなカヌーが4艇、ついに完成した。
読売教育賞受賞『手作りカヌーで富士五湖横断』
1 全国ニュースで紹介されたカヌーの取り組み 2 校長着任時の学校の状況 3 荒廃の原因の考察
4 生徒と教職員の一体感のある学校を作りたい 5 若い技能主事と教育相談員の提案 6 校長室がキャンプ場に変身
7 プールでのデモンストレーション 8 カナディアンカヌーとは何か 9 作製そして完成
10 「西湖」の横断に成功 11 「特色ある教育活動予算」が認められる 12 学生ボランティアや卒業生も参加
13 ターゲットの生徒たちも参加する 14 マスコミの取材攻勢 15 グラスファイバー塗装に挑戦
16 盛大に「進水式」を開催 17 不登校学級の生徒たちが、「西湖」横断に成功 18 友情を確かめ合った「本栖湖」横断
19 卒業生が「山中湖」横断を断念 20 新入生が「山中湖」横断に成功 21 大雨の中「精進湖」横断に成功
22 ついに「富士五湖」完全制覇 23 荒れた学校の奇跡的な変容  
★は別Windowが開きます(音楽も一緒にお楽しみください)
冒険(カヌープロジェクト) ★ 2006年夏
カヌー製作編
★ 2006年夏
カヌー川下り編
★ 2007年夏
カヌー川下り編
★ 2008年夏
カヌーキャンプ
手作りカヌーで
富士五湖横断