読書の旅の羅針盤

ここ「読書の旅の羅針盤」では、小金井市小金井第一中学校校長
「山本 修司」がお勧めする中学生に
読んでもらいたい本を100冊紹介する予定です。

なお、この紹介は「学校便り」に紹介されているもので、
山本校長の許可を頂き掲載しているものであります。



ナンバー 書籍名 著 者 コメントなど
:短時間で楽しめる本   ★★:じっくりと味わえる本   ★★★:ちょっと難しいが視野が広がり人生観が深まる本
 2008年11月11日分
031 楽隊のうさぎ
(新潮文庫)
中沢けい
★★(中級)
 小学校でいじめられっ子だった主人公の克久は、周囲に心を閉ざしていることが生きる知恵のはずだった。
ところが中学生になって、ひょんなきっかけで吹奏楽部に入ってしまった。
音楽の指導に関しては天才的だが、かなりの変人の顧問教諭や、個性豊かな先輩や友人たちに囲まれて、
全国大会出場を目指して練習に打ち込む日 が始まった。
そして知らず知らずのうちに少年は自信を身に付け、たくましく成長していく。
それぞれの楽器の音が組み合わされて芸術作品ができあがる音楽の不思議なシステム。
それは演奏する人間の魂を震えさせ、深化させる大きな力をもっている。
なるほど、合奏にはこういう意義があるのかと感心させられた。
音楽の好きな 生徒や吹奏楽部の生徒にお薦めの作品。
032 カラフル
(文春文庫)
森 絵都
★(初級)
 「死んだはずのぼくの魂が、ゆるゆるとどこか暗いところへ流されていると、
いきなり見ず知らずの天使が行く手をさえぎって『おめでとうございます、抽選に当たりました!』と、
まさに天使の笑顔を作った。」この書き出しを読んだら、もうだれも、読み続けないではいられないだろう。
とにかく面白くて感動する小説である 。
再び人間の世界にもどされた主人公の魂が、暗くて冷たい人間ばかりと思っていた世界が実は、
とても温かくて明るくて複雑でカラフルな世界であることに気付いていく。
中学生の少年の感動的な体験に共鳴しない人はいないはずだ。
繰り返す。とにかく面白くて感動する小説!